こんにちは。
私は単焦点レンズが大好きです。風景撮影では必ずズームレンズを持参していますが、単焦点レンズが使える場面では、勝負レンズとして単焦点レンズで撮影しています。
今回はその中でも特に使用頻度の多い35㎜レンズと50㎜レンズの私なりの使い方について話したいと思います!
目次
50㎜単焦点レンズの特徴は? (APS-Cの場合は30~35㎜)
初めての単焦点レンズとして最も人気が高いのがこの50㎜レンズですね(APS-Cの場合は35㎜)。50㎜レンズは標準レンズとも呼ばれていますが、初めて使う人は、意外と画角が狭いなと感じるかもしれません。(スマホのカメラは28㎜ぐらい)
それでも私はこの50㎜を良く使いますので、その良い所や気になる所を紹介したいと思います。
50㎜レンズは建物があまり歪まないのでシティースケープに最適!
私は良く都市風景写真(シティー・スケープ)を撮影しますが、この50㎜レンズを良く使います。その一番の理由は建物が歪まないからです。

広角レンズで建物を撮影すると、パースがついて建物が傾いてきます(建物の左右が中央に向かって傾いてくる)。35㎜ぐらいからすでにその傾向が出てきて、28㎜、24mmと焦点距離が短くなるにしたがってその傾向が強くなります。
これは好みの部分もあるかもしれないですが、私は建物が傾いてしまっている写真はあまり好きではないので、建物を撮るときはできるだけ標準レンズを使用するようにしています。なので勝負どころではこの50㎜単焦点レンズを良く使います。ただし、画角はそれほど広くないので、自分で移動して建物との距離をうまくとらなければならなず、結構足を使って移動するはめになります!

ポートレートに適した画角とボケ量
50㎜単焦点レンズはポートレートにとても適した画角です。特に旅行で食事した時など、ちょうど向かいに座っているパートナー(一人)をテーブル越しに撮影するのにぴったりです。
ボケ量はレンズの開放f値によって異なりますが、50㎜f1.8でもしっかりぼけてくれますので、満足度の高い写真を撮る事が出来ます。
小型軽量で比較的安い!!

また50㎜レンズは比較的小型で軽量なものが多く、それぞれのメーカーからも比較的安価で発売されています。安いからと言って写りが悪いわけではないので、コストパフォーマンスが非常に高いレンズが多いです。
被写体にはあんまり寄れないものが多い
一方50㎜単焦点レンズは35㎜単焦点レンズと比べると被写体に寄れないものが多いです。最短撮影距離はニコンの50㎜f1.8gで45センチ、キヤノンの50㎜F1.8 Ⅱでは35センチまでしか被写体に寄る事ができませんので、テーブルフォトなどはそれほど得意ではありません。
- 画角は意外と狭い。
- 歪みが少ないので、建物を歪みなく撮る事ができる。
- 35㎜と比べてよりぼける。
- ポートレート撮影でも使いやすい画角
- あまり被写体に寄れないレンズが多い。
35㎜単焦点レンズの特徴!(APS-Cの場合は24㎜)
今度は35㎜単焦点レンズの良い点や気になる点を見ていきましょう!(APS-Cサイズのカメラの場合は24㎜がこの画角に相当します。)
風景撮影にも使いやすい画角!

35㎜という画角は50㎜と比べると画角が広くなった分非常に使いやすく万能性のある画角となっています。
50㎜レンズだと全体を入れるのは難しいような場面でも35㎜レンズだと丁度良く収まる事が多いです。そのため風景撮影での活躍度は50㎜レンズと比べるとかなり高くなります!

背景を多く入れたい旅先でのポートレート・記念写真に最適
35㎜だと50㎜で撮影した時ほど背景はぼけませんが、その代わりに背景を沢山いれる事が可能なので、背景を生かしたポートレート写真を撮る事が出来ます。個人的には旅先での記念写真やポートレートには50㎜よりも向いていると感じます。
また自分の向かい側に家族が2人以上座っている、という場面などでは、テーブル越しに2,3人をちょうど良く写真に収めることも可能です。私はそんな理由から3人以上で出かける場合は35㎜レンズを選択する事が多いです!
被写体に寄れるレンズが多いのでテーブルフォトに最適!

35㎜単焦点レンズは50㎜レンズと比べて被写体に寄る事が出来るものが多いです。そのため50㎜と比べると料理写真などのテーブルフォトが得意となります!ちなみにNikon35㎜f1.8の最短撮影距離は25センチと50㎜に比べて15センチも被写体に寄る事が出来ます!またキヤノンの35㎜f2 USMの最短撮影距離も24センチとなっており、こちらも50㎜よりも10センチ以上被写体に寄る事が出来ます!
値段は50㎜レンズと比べると高め!
ただ35㎜単焦点レンズは50㎜レンズと比べると値段がいくらか高くなってしまう傾向にありますね。それぞれニコンやキヤノンから発売されている50㎜f1.8が約2万円で購入できるのに対して、35㎜f1.8だと5,6万円はします。
広角特融のパースが目立ち始める
また35㎜レンズは広角レンズに分類されますが、広角レンズの特徴でもあるパースが目立ち始めます。もちろんこのパースを活かして迫力のある写真を撮る事が可能になるわけでもありますが、下の写真のように本来真っ直ぐの建物が傾いてしまうという事でもあるので、使いどころをしっかり押さえる必要があります。

ただこの程度の傾きならば、ライトルームなどのソフトを使えば割と簡単に修正することが可能です。

- 50㎜と比べて画角が広くなったので、風景写真を撮りやすい。
- 旅先でのポートレート、記念撮影にバッチリ!
- 被写体寄る事ができるのでテーブルフォトも得意!
- 50㎜f1.8と比べると値段が高い
- 広角特融のパースが付き始める。
私の使い分けは方は?
私の50㎜単焦点と35㎜単焦点レンズの使い分けですが、標準ズームに単焦点を一本追加するならば迷わず50㎜レンズを選択します。良くこの組み合わせで日帰り旅行に行きました。でもズームをあえて持っていかないで単焦点レンズだけ持参して出かける場合もあります。そんな時は35㎜がファーストチョイスになりますね。最近は35㎜単焦点レンズと85㎜単焦点レンズの2本持ちというのを良くやります。
単焦点レンズ一本だけで出かけることはそんなに多くないですが、一本だけなら35㎜を選択すると思います。
また本気で撮影に行く場合ですが、その風景をイメージして(下調べして)使いそうな焦点距離の単焦点レンズをズームレンズに加えて勝負レンズとして持参しています。これは被写体によって変わるので、その都度選択するレンズも変わります。
どちらを先に買うべきか?
ではどちらを先に買うべきか?という問題ですが、私は50㎜f1.8を最初に購入する事をお勧めします。(APS-Cサイズのカメラを使っている場合はAPS-C専用に作られた30~35㎜の単焦点レンズを最初に購入する事をお勧めします。)
その理由は、まず値段が安価なものが多く手に入れやすいからです。まずは1本手に入れてみて、気に入ったらもう一本追加する、というスタイルが無難なように思いますね。
それから50㎜f1.8と35㎜f1.8を比較した場合、50㎜レンズの方がボケの量が多いので、ボケを活かした写真を撮りたい場合は、50㎜のレンズの方が違いを感じやすいです。
背景をぼかした表現はやはりズームレンズにはできない、単焦点レンズの醍醐味でもありますから大事なポイントですね!
APS-Cカメラユーザーが50㎜単焦点を買うとどうなる?
50㎜単焦点レンズには安価なものが多い事にはすでに触れましたが、APS-Cサイズのカメラユーザーが50㎜単焦点レンズを使うとどうなるでしょうか?
APS-Cサイズのカメラで50㎜レンズを使用すると、画角がフルサイズの約75㎜とだいたい一緒になります。これは割と狭い画角ですので、風景を撮影するにしてもスナップ写真を撮るにしても、慣れるまでは結構使いどころが難しい画角になります。
ただし、適度な距離感でポートレートを撮影することができるので、人物を良く撮影する人には良い選択肢になると思います!
最初の一本としては使いづらいかもしれませんが、何よりも安いものが多いので買って損する事はないと思います。
私は最初にソニーのα6000を使っていましたが、単焦点レンズは30㎜、19㎜、50㎜(オールドレンズ)、それから60㎜の順番で揃えました。
主要メーカー単焦点レンズチェック!
ニコンFマウント
フルサイズ対応
私も好きで所有していますがこの50㎜単焦点レンズは写りも良くコスパ抜群です。開放はやや甘いですが、絞れば非常にシャープです。何より小さくて軽くて最高!
こちらはフルサイズ対応の35㎜f1.8です。こちらのレンズは解放からも写りがシャープですが、それでいてボケ味が美しいです。買ってすぐにお気に入りになりました!
APS-C専用
こちらはAPS-Cサイズ(ニコンではDX)のカメラ専用の35㎜f1.8です。こちらも値段の割に写りが良いと評判。上のフルサイズ対応の35㎜f1.8と間違えやすいので要注意です!APS-Cカメラの場合は最初の単焦点としてはこちらがおすすめです。
ニコンだと、APS-Cサイズのカメラ専用の単焦点レンズで35㎜の画角に相当するものが販売されていないのが少し残念ですね。その分フルサイズ用の単焦点レンズは非常に充実しています。
キヤノンEFマウント
フルサイズ対応
こちらはキヤノンで長い間神レンズとされていた50㎜f1.8の新しいバージョンですね。こちらも低価格を維持しており、評判の良いレンズとなっていますね。旧バージョンと比べるとだいぶ被写体に寄れるようになっているようですね。
こちらはフルサイズ対応の35㎜f2になります。
ちょっと画角は変わりますがキヤノンには40㎜f2.8というレンズもありますね。パンケーキレンズとなっており、値段もお手頃。キヤノンユーザーだったらこれは使ってみたいですね。
APS-C専用
キヤノンからはAPS-Cサイズのカメラ専用では50㎜の画角に相当するレンズはありませんね。なので、50㎜に相当するレンズを選ぶならば、上の35㎜f2(旧型は値段が安い)か少し画角が狭くなってしまいますが40㎜f2.8になってしまいます。シグマからはAPS-C専用に30㎜f1.4が発売されており、こちらは非常に評判が良いですね。f1.4となっている点も魅力的です。
キヤノンからは50㎜の画角に相当するAPS-C専用レンズはありませんが、35㎜の画角に相当するレンズはあります。それがこの24㎜f2.8です。f値は2.8となっていますが、その分薄くて携帯性に優れています。これもキヤノンユーザーだったら試してみたい一本です。
おわりに
今回は35㎜と50㎜単焦点レンズの簡単な特徴や私なりの使い分け方を紹介しました。私は50㎜単焦点レンズを購入したのをきっかけに、その後35㎜、85㎜、105㎜、そして20㎜と購入し単焦点の沼にずぶずぶとはまってしまいました。
でも単焦点レンズで撮影するのはとにかく楽しいです!どうせなら24mや28㎜もそろえたい所ですが、そうなると単なるコレクションになってしまう可能性もあるので今は我慢中・・・。