カメラの露出って何?絞り!シャッター・スピード!ISOを動かして露出をコントロールする方法を覚えよう!

こんにちは!

カメラを初めるといろんな所で露出という言葉を耳にすると思います。ではこの露出っていったい何のことでしょうか?

露出というのは簡単に言ってしまうと写真の「明るさの事になります。写真が明るすぎる事露出オーバーなんて言ったりしますが、まずは露出と明るさはだいたい同じような意味であると理解しても良いでしょう。

そしてこの「明るさ」は写真を表現する上で欠かせない要素となっていますね。やっぱりどんな写真でも自分が良いと思った明るさの写真を撮りたい!

なので今回はどうやってこの「明るさ」をコントロールして写真を自分好みに撮影すればよいのかじっくり解説してみようと思います!

露出は絞り、シャッター・スピード、ISOの値で決まる

まずカメラの露出(明るさ)ですが、これはカメラの絞りシャッター・スピード、そしてISOの3つの数字で決まります。

別にどの数字が正しいとか、そいうのはありません。すべての写真はこの3つの数字の組み合わせでできているんです。そしてこの3つの数字を動かしていくことで自分好みの写真が撮れるようになれるのです!!

そしてこれを語る上ではまず光の量を表す単位となる「一段」という言葉が欠かせません。なのでまずはそこから始めましょう!

「一段」とは何か?

すでに絞りを一段絞るとか、シャッター・スピードを一段上げる、とかISOを一段上げるなどと言う言葉を耳にした事がある方も多いと思いますが、この「一段」って何を意味しているんでしょうか?

これは光の量の変化を表す単位として使われています。例えば絞りを一段絞ると、レンズを通してセンサーに届く光の量が2分の1になります。逆に絞りを一段絞る光の量が2倍になります。

シャッタースピードも同様です。シャッタースピードを一段速くすると、光の量が2分の1になり、逆にシャッタースピードを一段遅くすると光の量が2倍になります。

ISOもこれとまったく同じ原理ですね。ISOを一段上げる光の量が2倍になり、一段下げる光の量が2分の1となります。

 

まとめ
  • 絞り:一段絞る→光の量が2分の1に!/一段開ける→光の量が2倍に!
  • シャッタースピード:一段速くする→光の量が2分の1に!/一段遅くする→光の量が2倍に
  • ISO:一段上げる→光の量が2倍に!/一段下げる→光の量が2分の1に!

 

絞りを一段を絞る、開く!

レンズの絞りを通して入ってくる光の量を数値化した値をF値と言いますが、このF値を使って、光の量を表します。

上の図にあるようにF1を基本とし、一段絞った時の数値の値がF1.4、さらにもう一段絞るとF2というようになっています。逆にF4から一段開いた時の値がF2.8となっており、さらにもう一段開くと(二段開くと)F2となります。

先にも書きましたが、絞りを一段絞るとその分入ってくる光が少なくなりますので光の量は2分の1に、逆に絞りを一段開くと入ってくる光の量が多くなるので光の量は2倍になります!

絞りのさらに詳しい記事はこちらにありますので、ぜひともご覧ください!

シャッタースピードを一段早くする、遅くする

シャッタースピードはその秒数で表示されますが、1秒からシャッター・スピードを一段速くする1/2秒となります。さらにもう一段速くすると1/4秒となります。あとは一段速くするごとに数字を2で割っていけば良いので、本来であれば1/16、1/32、1/64、1/128、1/256、1/512、1/1024と表記する方が理にかなっていますが、そこは切りの良い数字を採用して上の図のよに1/30、1/60、1/125となっています。

しかしシャッター・スピードの場合は、スピードが上がれば上がるほど、取り込める光の量は少なくなります。なので一段速くすると光の量は2分の1に減ってしまいます。逆に一段遅くすると取り込める光の量は2倍になります

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シャッターが開いている時間が2分の1になると取り込める光の量も2分の1になるという事ね。

ISOを一段上げる、下げる!

さてISOの場合も見ていきましょう。上の図のようにISOは100や200などの数字で表示されます。100を基準にしてISOが一段あがると200になります、そしてさらにもう一段上がると400になります。あとは一段上がるごとに数字は2倍ずつ増えていきます

ISOの数字が2倍になると取り込める光の量も2倍となり、これを一段上がると表現しています

実際に数字を動かして露出の変化を見てみよう!

写真①:F5.6、SS1/250秒、ISO200

まず上の写真を基本として見ていきましょう!この写真は絞りをF5.6 、シャッタースピード(SS)を1/250秒、そしてISOを200に設定してあります。

シャッタースピードを変えて露出を変える

シャッタースピードを遅くしてその変化を見てみよう!

ではこれからF値とISOを固定してシャッタースピードを1段だけ遅くするとどうなるかを見ていきましょう。

写真②:F5.6、SS1/125秒、ISO200

シャッタースピードを1/250秒から1/125秒へと一段分遅くすることで写真が1段分明るくなりました。ではもう一段上げてみましょう。

写真③:F5.6、SS1/60秒、ISO200

さらにシャッタースピードを1/125秒から1/60秒まで1段遅くした事で写真がもう一段分明るくなりました。これは最初の写真から二段分明るくなった事になりますね。

写真④:F5.6、SS1/30秒、ISO200

ではシャッタースピードを1/60秒から1/30秒までと、もう一段シャッタースピードを遅くてみます。

最初の写真(写真①)から比べるとシャッタースピードは3段分も遅くなった事になります。光の量も3段分増えた事になりましたが、ここまでくると明らかに明るくなりすぎていますね。ちなみにこの写真のように明らかに明るくなりすぎてしまった状態を露出オーバーと表現したりします。

シャッタースピードを速くしてその変化を見てみよう!

では今度は逆にシャッタースピードを速くしていってみましょう。

写真⑤:F5.6、SS1/500秒、ISO200

今度は写真①からシャッタースピードを1/500秒と一段分速くしてみました。シャッター・スピードを速くした結果、取り込める光の量が減ったため、露出が一段分暗い写真となりました。

ではもう一段シャッタースピードを速くしてみます。

写真⑥:F5.6、SS1/1000秒、ISO200

シャッター・スピードを1/500秒から1/1000秒までさらに一段速くしましたが、さらに一段分暗くなりましたね。最初の写真(写真①)と比べると2段分露出が暗くなった(下がった)事になります。

ちなみにここまで暗くなりすぎた写真を露出アンダーという言葉で表現したりします。

ISOを動かして露出を変えてみる!

今度は絞りとシャッタースピードを固定してISOを動かして露出を変えてみましょう!

写真①:F5.6、SS1/250、ISO200

また写真①を最初に使います。まずはISOを1段上げてみましょう。

写真⑦:絞り5.6、SS1/250、ISO400

ISOを200から400に一段上げてみました。これで露出が一段明るくなりました。

今度はISOを一段下げてみましょう。

写真⑧:F5.6、SS1/250秒、ISO100

ISOを200から100へと一段下げたことによって、露出が一段分暗くなりました。ちなみに写真⑦と写真⑧では露出において2段分の差があります。

F値(絞り)を変えて露出を変えてみる!

今度はシャッタースピードをISOは固定してF値だけ変えてみます。

写真①:F5.6、SS1/250、ISO200

ではさっそく絞りを一段開いてF5.6からF4にしてみましょう!

写真⑨: F4、SS1/250、ISO200

絞りをF5.6からF4へと一段分開いた事によって、光がたくさん取り込めるようになり、露出が一段分明るくなりました!

今度は逆に写真①から絞りを一段絞ってみます

写真⑩: 写真①:F8、SS1/250、ISO200

絞りを一段絞ってF5.6からF8とした事で、露出が一段暗くなりました

ではここでぜひとも写真⑨と⑩を見比べてください。露出以外に何か違いがあるでしょうか

人形の後ろのカップに注目していただければすぐに分ると思いますが、写真⑨の方が写真⑩と比べて、後ろのカップが大きくボケていますね。これは絞りを絞ると被写界深度(ピントの合う範囲)が深くなり、絞りを絞ると浅くなるためです。

このようにシャッター・スピードや絞り、ISOを動かすと、ピントの合う範囲が変わったり、被写体の動きがブレたりなど何かしらの影響があるので、その時の状況に応じて絞り、シャッター・スピード、ISOのどれをを動かすかを決めていかなければなりません。でもそれは今のところは素通りしましょう。

比較

さてここでシャッタースピードだけを一段だけ速くした写真②ISOだけを一段上げた写真⑦、それから絞りを一段だけ開いた写真⑨を比べてみましょう。この3枚の写真は露出がまったく同じとなっていますね。

今度は逆にシャッタースピードを一段だけ遅くした写真⑤ISOを一段だけ下げた写真⑧、それから絞りを一段絞った写真⑧を比べてみましょう。この3枚も露出が同じになっていますね。

このようにシャッタースピード、ISO、そしてF値の3つの数字によって露出が決まっています。

絞りとシャッタースピードの関係を理解しよう!

今度は絞りとシャッタースピードの関係をより感覚的に理解してみましょう。今回はISOは両方とも固定して話します。

上の2枚の写真をご覧ください。それぞれコーヒーポットからグラスに水を注いでいます。

これが実は絞りシャッタースピードの関係を良く表しているんです。

ポットの注ぎ口の広さ=絞り、そしてグラス満杯に水が溜まる時間=シャッタースピードと考えることが出来ます。に相当します。

同じ大きさのグラスを満杯にする場合、右の写真のように細い注ぎ口のポットで水を注ぐとグラスが水で満杯になるまでに時間がかかりますね。逆に左の写真のように太い注ぎ口のポットで水を注ぐと、グラスはすぐに満杯になります

このイメージのまま言葉を置き換えると、同じ大きさのグラスを満杯にする場合=同じ露出になるよする場合絞りを絞るとその分シャッター時間は長くなり、逆に絞りを開くとシャッター時間は短くなります

以下の表は絞り(F値)とシャッタースピード(SS)の数字は変わっていますが、すべて同じ露出となっています!!(ISOは両方とも同じ値)

F値 F2 F2.8 F4 F8 F11 F16 F22 
SS 1/1000 1/500 1/250 1/125 1/60 1/30 1/15

露出を決めるのに、実際にはどの数値を動かせば良いのか?

では実際に撮影する時には絞り、シャッタースピード、ISOのどれを動かして露出を決めればよいのでしょうか?

これは撮影する物や状況によって変わってきますので2つの例をみていきましょう!

例①風景など動かないもの手持ちで撮影する時。

①最初にF値を決める

風景など動かないものを撮影する時は、まずはF値を固定しましょう。写真全体にピントを合わせたければF8やF11など絞りを絞る必要がありますし、逆に背景を大きくボカしたければF2やF2.8など絞りを開ける必要がありますね。被写界深度(ピントの合う範囲)は写真表現に大きく関わってきますので、まずはここを最初に決めます。

②手ブレしないシャッタースピードを決める

次は手持ちの撮影になるので、手ブレをしないシャッタースピードを決めます。一般的には1/レンズの焦点距離が手ブレしないシャッタースピードと言われていますね。例えば焦点距離50㎜のレンズで撮影する場合は、1/50秒が手ブレしないシャッタースピードとなります。シャッタースピードが1/50秒よりも遅くなってしまうとかなりの確率で手ブレしてしまいます。

③最後にISOを決める

F値が決まり、さらに手ブレしないシャッター・スピードが決まったら後は自分の好みの露出になるようにISOを上げたり下げたりするだけです。

 

例:室内で花瓶を50㎜f1.8の単焦点レンズで撮影
  1. 花瓶の背景をできるだけ大きくボカしたかったのでF値をF1.8に固定する。
  2. 手持ちで撮影するのでシャッタースピードを手ブレしない1/50に設定する。
  3. 試しにISO400で撮影すると少し暗かったのでISOを800に上げる!

 

例②:遊んでいる子供やペットを手持ちで撮影する。

①最初にシャッター・スピードを決める

遊んでいる子供など、動く被写体を撮影する時はまずはシャッター・スピードを決めましょう。これはあくまで動いている被写体のスピードによって変わりますが、シャッター・スピードが低いと手ブレはしていないのに、子供やペットなどがブレてしまいます(被写体ブレ)。なので被写体ブレを起こさないようにまずはシャッター・スピードを決めます。

②F値を決める

今度は被写体の背景をぼかしたいか、それとも写したいか自分の好みの表現にあわせてF値を固定します。

③ISOを決める

最後に写真が自分の好みの露出になるようにISOを決める。

 

公園で遊んでいる子供を50㎜f1.8単焦点で撮影
  1. 公園で遊んでいる子供を1/50秒で撮影したら被写体ブレを起こしたので、シャッタースピードを速くして1/160秒で撮影したら、ブレずに写すことができた。
  2. 背景は適度にぼかしたかったのでF値を4に固定した。
  3. ISOを800にして撮影したら明るすぎたので、ISOを200にして撮影したら自分好みの露出となった。

※実際動くものを撮影する時は、ISOをオートに設定しておくとカメラが適切な明るさになるように自動で露出を決めてくれます。動いている被写体はシャッターチャンスが重要なのでISOはオートにしましょう。

 

おわりに

今回は長めの記事となってしましたが、露出を自分でコントロールできるようになると表現の幅が広がりますし、写真撮影がさらに楽しくなります!

最初は数字がいろいろ出てきてややこしいかもしれませんが、何度も絞りやシャッター・スピードなのダイヤルを動かしながら撮影すると、自然とその感覚が身についきます。

この練習は自宅にあるものを撮影する事でも十分にできますので、ぜひともチャレンジしてみてください!