写真が劇的に向上する方法!!JPEGではなくてRAWで撮影しよう!RAW現像の勧め!




こんにちは。

カメラをやっていると、より良い表現を求めて、どんどん高価なレンズが欲しくなってきますよね。もちろん私もその一人です。買うべきかどうか悩みながらも、最終的にはこのレンズを買えば自分の写真がもっと良くなる!と自分を正当化して買ってしまう・・・。そうして気が付けばレンズがいつの間にか増えているという事態になっています・・・。

レンズも毎月のお小遣いで買えるぐらいの値段だったら問題ないんでしょうが、レンズというのは非常に高価ですから、これは非常に悩ましい問題ですね。

しかし実はレンズに大金を投入するよりも手っ取り早く写真が向上する方法があります!それがJEPGではなくてRAWデータで保存して、Lightroomなどのソフトを使用して自分で現像してしまう事です

そうすることによって、レンズにそれほどお金をかけなくても写真を劇的に向上させることが出来ます。今回はRAW現像で写真がどれだけ変わるのか、JPEG画像や現像前の画像と比較して紹介してみます!

RAWとJPEGの違いは?

まずはRAWとJPEGの違いを簡単に見ていきましょう!

RAWデータとは?

RAW(ロウ)データとは、英語のraw(生の、加工されていない)という言葉が語源となっていますが、その名の通り、加工されていないデータという意味になります。

デジタルカメラには昔のカメラのフィルムに相当するイメージセンサーが搭載されていますね。

このイメージセンサーが捉えた光の情報をそのままの状態、つまり未加工の状態で保存したデータRAWデータと呼んでいます。RAWデータの状態はあくまで情報であってまだ画像ではありません

JPEGとは

JEPGとはRAWデータに処理を加えて完成された画像ファイルになります。

デジタルカメラには画像処理エンジンと呼ばれるものが搭載されていますが、デジタルカメラではその画像処理エンジンを使ってを色味やコントラスト、ホワイトバランスなどを調整してJPEG形式で保存するようになっています。

つまりカメラの画像エンジンが自動的にRAWデータを現像してJPEG形式で保存しているわけですね。

保存形式

最近のカメラではJPEGRAWの二つの形式から保存形式を選択する事が出来ます。JPEGの場合はすでにカメラが画像処理エンジンを使ってカメラ内で現像した写真という事になりますので、それでひとまず完成形となります。

一方RAWデータはあくまで未加工のデータですから、RAW形式で保存しただけではまだ画像(写真)ではありません。

ここでいわゆるRAW現像という作業が必要になってきます。カメラが画像処理エンジンを使ってやっている作業を自分でやるわけです!

RAW現像とは?

RAW現像とはRAWデータの専用のソフトを使ってJPEGに変換する作業を言います。ソフトには有料のAdobe LightroomCCLuminar4などがありますね。また各カメラメーカーからも無償でRAW現像ソフトが提供されています。

RAW現像ではJPEGに変換する前に、明るさや色味、ホワイトバランスなど細かい作業を自分の好みに替えることができるのが大きな魅力です。

RAW現像がおすすめな理由!

RAW現像ではこれまでカメラの画像処理エンジンがやっていた作業を自分で行うわけですから手間がかかります。しかしホワイトバランスや明るさ、色味など様々なポイントをカメラまかせではなくて自分の好みで仕上げられるというのは大きな魅力です。

現像前と現像後

カメラの画像処理エンジンは年々発達しているとは言え、カメラはしょせん機械ですから、私たちが見ているように、もしくは思い描いているように画像処理をしてくれることはありません。

どのように写真を仕上げたいか、という部分には私たちの感覚的な部分が大きく関わっていますね。

RAW現像を自分でする事によって自分のイメージに最も近い写真に仕上げることが可能となるのです!これが私がRAW現像をおすすめする一番の理由です!

RAW現像するとここまで写真が変わる!

では実際にRAW現像すると写真がどのぐらい変わるのか、何枚かの写真で比較してみましょう!

RAW現像加工後

こちらはドレスデンの夜景を撮影したものです。左からRAW現像(未加工)、カメラJEPG、そして自分でRAW現像したものになります。

ちなみにRAW現像(未加工)と書くと少々ややこしいかもしれませんが、現像しないと画像ファイルになりませんから、RAWデータからJPEGに変換しています。全く手を加えていませんがRAWデータからJPEGに変換した時点で現像した事になっていますので現像(未加工)と表記しました。

この時はカメラのホワイトバランスをオートで撮影しましたが、実際の見た目とイメージよりもかなり暗めな印象になりました。なのでRAW現像する時点でホワイトバランスなどを修正し、より自分のイメージに合うように調整しています。

RAW現像加工後

こちらはプラハの夜景を撮影したものになります。こちらもホワイトバランスをオートにして撮影しましたが、カメラJPEG(中央の写真)でも割と実際の見た目に近いホワイトバランスとなりました。JPEGで撮影する場合でもホワイトバランスと露出をしっかり合わせてから撮影すれば、かなり良い写真を撮る事が出来ますね。

自分でRAW現像した際は、建物のシャープネスをもう少し上げたり、さらにホワイトバランスと色味を少しだけいじっています。

RAW現像加工後

こちらはドレスデン近郊にあるモーリッツブルク城を撮影した時の写真になります。カメラのJPEGの限界が出やすいのが、このように逆光で撮影した場合になります。中央のカメラJPEGの写真では、お城がほぼ真っ黒にしか写っていませんね。

カメラはこのように明暗さが強い場面での撮影は基本的に苦手です。空が白飛びしないようにして露出を決めるとどうしてもそれ以外の所が暗くなってしまいます。逆に建物などに露出を合わせて撮影すると空が白飛びしてしまいます。これはカメラのダイナミックレンジが人間の目よりも狭いためです。カメラでは暗くしか映らなかった部分も、実際に人間の目ではもっとはっきり見えているわけです。

でもこれをRAW現像すると暗い部分だけ明るくすることが可能です。空が白飛びしないように露出アンダーで撮影をしておいて、現像時に暗い部分を明るくします。すると上の加工後の写真のようにお城が見えるようになります。

RAW現像加工後

こちらはザクセンスイス国立公園にあるバスタイ橋を撮影した写真になります。

これらの写真も上の写真と同様に逆光での撮影となりますね。太陽を入れて撮影していますから、空が白飛びしないようにかなり露出アンダーで撮影しています。そうすると手前はほぼ真っ黒にしか写っていません!

しかし上でも書いたように、RAW現像する時に暗部(シャドウ、黒レベル)を調整する事でその部分を明るくすることができるのです。そうすると橋と奇岩の形が現れてきますね。

最近のカメラのセンサーはダイナミックレンジも広くなっていますから、このように露出アンダーで撮影していても、黒潰れせずにしっかり色データが記録されています。なのでRAW現像時にシャドウ部を引き上げると、そこに写っていた姿が現れてくるわけです!

RAW現像はいんちきなのか?

RAW現像すると言うと、なんとなく本来の写真に手を加えている、ちょっといんちきなイメージをもってしまう人もいるかも知れません。最近では過剰レタッチといって、現像時に手を加えすぎる事を批判する人達もいます。しかしRAW現像はあくまでカメラの画像処理エンジンが行っている作業を自分の手で行っているだけです。

カメラでJPEG保存する場合でも、スタンダードビビッドポートレートなどカメラのプログラムにある設定を変える事でかなり印象の違った写真になりますし、コントラストやシャープネスを強くすることで、カメラJPEGであってもちょっとやりすぎな、過剰レタッチ風な写真を撮る事は可能です。

なのでRAW現像=過剰レタッチではありませんし、もちろんインチキでもありません!繰り返しになりますが、あくまでカメラの画像処理エンジンがやっていた作業を自分でやっているだけです!

一昔前はRAW現像するのが当たり前ではなかったために、それぞれのカメラの画像処理エンジンの傾向がカメラメーカーを特徴づけていましたね。例えば人物を撮影するとキヤノンのカメラでは肌がより白っぽく写り、ニコンのカメラでは黄色っぽく写るなどと言われていました。そうした絵柄の好みによってカメラメーカーを選んでいた人も多かったと思います。

しかし自分でRAW現像ができるようになってからは、自分で好みに仕上げることが可能となったのでそのような傾向はあんまり重要ではなくなっています。これはメーカーにそれほど縛られる事が無くなったという事でもありますから、ユーザーにとってはありがたいことですね。最近のカメラのセンサーは性能はそんなに大きく変わらなくなってきています。

おわりに

私はメインのカメラとしてニコンのD750それからサブとしてソニーのα6000を使っていますが、最近ではもっぱらRAWでしか撮影していません。RAW現像したほうが写真の出来がはるかに良くなるためです!

私は自分でRAW現像するようになってから、写真を撮るのが数倍楽しくなりました!!

同じカメラとレンズでも出てくる写真が何倍も良くなったからです!!そして何枚も自分で現像しているうちに、現像作業そのものも楽しめるようになってきました!

RAW現像も慣れるまでは不自然になってしまったりと、難しい所もありますが、RAW現像を練習すれば本当に写真が良くなります!

良い写真を目指すならば、20万円を超えるような超高級レンズを買うよりも先にRAW現像を極めた方が早道かもしれませんね。

少なくとも私は自分にそのように言い聞かせて、高いレンズを買うのをぐっと我慢しております・・。