「たんぽぽの綿毛としずく」の写真撮影に挑戦③!しずくの作り方などを紹介!




こんにちは。これまでに2回ほど「たんぽぽの綿毛としずく」の写真撮影に挑戦していましたが、「綿毛としずく」の写真の面白さにだんだん気が付いてきたところです。

そこで色々と調べてみたら、なんと日本には浅井美紀さんという、しずく写真を中心に写真を撮られている方がいらっしゃるという事を知りました。

何冊か作品集も出版されているとのことで、早速アマゾンで注文してみましたが、素晴らしい写真に加えてテクニックまで内容盛りだくさん!

そんななかで綿毛を水面に浮かべたような写真が自分でもできそうだったので、今回新たに挑戦してみる事にしました!今回はその撮影の様子を紹介します!

今回の撮影に用意した物!

それでは早速撮影に用意した物を見ていきましょう!

撮影に用意した物
  1. たんぽぽの綿毛
  2. シリコン製の耳栓
  3. お盆
  4. グルーガン
  5. ピンセット
  6. 注射器(水滴作り用)
  7. 万年筆のインク
  8. LEDデスクライト
  9. LED懐中電灯
  10. パソコンのモニター(背景用)
  11. カメラ3点セット(カメラ+レンズ+三脚)

まずはタンポポの綿毛を公園に行って摘んできました。もうすぐたんぽぽの季節が終わってしまいそうだったので、少し多めに摘んできて保存用にドライフラワーにしてみる事にしました。その様子はまた別な機会に紹介しますね。

それからしずくを作るために注射器を用意しました。そしてしずくに色をつけるために万年筆のインクを用意しました。

また今回は水面に浮かぶ綿毛を撮影するのが目的だったので、水を張る事ができるお盆を用意しました。

あとは背景用としてパソコン用のモニター(水面に反射させるのが目的)、それから照明としてLEDのデスクライト(最終的には使用せず)とLED懐中電灯を用意しました。

最後はいつものカメラ3点セットです。私は今回も今回もニコンのD750 +Micro Nikkor 105mm f2.8Gで撮影に臨みました!

セッティングと準備編

今回のセッティングは以下の図のようにしてみました。

パソコンのモニターの前にお盆を設置し、お盆の上に綿毛を立たせます。うまく綿毛を立たせることができたら、お盆に水を張ってパソコンのモニターに映った色を水面に反射させるというわけです。

うまく水面に反射させるためにパソコンのモニターとお盆の高さを調節する必要がありますが、私はお盆の下に背丈の低いグラスを4つ(もちろん高さが同じグラスです。)設置しました。最初は辞書で高さを調節していましたが、お盆から良く水がこぼれるので、本などはやめた方が良いですね・・(経験者は語る・・・)。

実際のセッティングの様子!

準備①色のついた水を作る!

それでは準備を見ていきましょう!まずはしずくを作るために色のついた水を用意します。小さな霧吹きに水を入れて、そこに万年筆のインクを少し入れて完成です。注射器しか使わない場合は、しょうゆ皿などでインク水を作って注射器で吸わせれば簡単ですね。今回は緑と青の二色を用意しました。

準備②綿毛の準備

前回は、クリップアームに綿毛を植えこんだシリコン挟んで撮影してみましたが、今回は水面に浮かぶような綿毛を撮影するのが目的ですから、お盆に綿毛を直接立たせなければなりません。

まずはシリコンを小さくちぎってお盆に立たせてみます。

こんな感じで立たせることには成功しました!とりあえず試しにお盆に水を注いでみます。

なんとなく予感はしていたんですが、シリコンの土台が見えてしまいますね。角度を変えれば反射して目立たなくなるかとも思いましたが、とりあえずシリコンは却下。

私が参考にした浅井美紀さんはどうやら綿毛を固定するのに水のりを使っているようですね。なるほど!その手がありましたか!しかし私の自宅には水のりというのはありません。家にあるものといえばスティックタイプののりか瞬間接着剤、そしてグルーガンだけです。うちには水のりがないのになぜかグルーガンはあります!

そこでグルーガンをためしてみる事にしました!グルーガンは冷めると粘着力が無くなってしまうので、手早い作業が必要になります。でも何度も試しているうちに少しずつコツがつかめるようになりました。

グルーガンの良い所は、アルコールを使うと後できれいに剥がすことができる点です。さらにお盆に水を入れても水のりのように溶けてしまう心配もありません。

細かい作業は結構大変でしたが、こんな感じで接地面がシリコンと比べると大分小さくなりました。とりあえずこれでやってみましょう!!

準備③水面に反射させたい画像を用意する。

水面にパソコンのモニターに表示させた画像を反射させるのが今回の撮影の目的です。なので今回も以下のようなグラデーションの壁紙を用意して撮影に臨みました。

PC用の壁紙は、「グラデーション、壁紙」などで検索するとフリーの画像を簡単に見つけることが出来ますよ。

準備④綿毛をセットしたらお盆に水を注ぐ!

さて、グルーガンで綿毛をセットしたら、お盆にゆっくり水を注いでいきます。この時お盆が斜めになっていると水がどんどんこぼれてしまいますから、セッティングには気を付けたいところですね。

私は家にあった非常に浅いお盆を使用しましたが、下のお盆のように縁取りの高さがあるものだと水がこぼれる心配をしなくても良いかもしれないですね。こんど良さそうなものを買って試してみようと思います。

※このお盆はあくまでイメージです。実際に使用したわけではありません。

では撮影に!

1回目

ではお盆に水を注いで、早速水面にパソコンの画面を反射させてみます。なかなか良い感じですね。まだ角度があんまり良くないせいか綿毛の土台が少し見えていますが、このぐらいなら大丈夫そうです。

パソコンの画像を変えると雰囲気も変わりますね。それではこれからしずくを乗せていきます

今回用意した青いしずくを注射器を使って一つ乗せてみます!結構良い感じになりました!青い背景に青いしずくは自分のイメージにぴったりです。

せっかくなので奥の綿毛にもしずくを乗せてみました。ピントは手前にしか会っていませんから、3つしずくがあっても、主題が明確ですね。しずくを増やすとどれが主題かわかりにくくなることは前回学んだので、今回は最初からむやみやたらにしずくを作る事はしませんでした。

2回目:2色のしずくに挑戦してみる。

今度は2つの綿毛に色の違うしずくを乗せてみることにしました。

青と緑を用意しましたが、最初は失敗です。

完全に失敗

綿毛の上になんとかしてしずくを乗せようとしましたが、なかなかうまく乗りません。何度もやり直しているうちに綿毛も傾いてしまい、これは完全に失敗です。

こうなったら、また新しい綿毛をグルーガンを使って付け直さなければなりません・・・。水を捨ててやり直すはめになりますから、これは本当に面倒な作業です・・・。

でも気をとりなおしてもう一度。

緑と青のグラデーションの背景に、緑と青のしずくをテーマにして見ました。しずくを乗せることには成功しましたが、やっぱり綿毛がしずくの重さですこしずつ傾いてしまいます。なのでこの2本の綿毛の立っている角度とバランスがいまいち自分の好みとはなりませんでした・・。やっぱり最初にできるだけ真っ直ぐに立たせておかないといけないかもしれないですね・・。まあ2色バージョンは今後の課題ですね。

3回目:密集バージョン

今度は綿毛を増やした密集バージョンに挑戦してみます。

このように10本ぐらいをお盆に設置してみました。ちなみに接着部分をより目立たなくするためにグルーガンで使用する糊を透明なものから黒いものに変えてみました。糊の山が大きくなると水面も山になってしまいますから、できるだけ少ない量の糊で綿毛を立たせるのがポイントですが、これが結構難しいです。今はまだ試行錯誤段階ですね。

密集バージョンはこんな感じになりました。一番中央の綿毛にしずくを乗せてあります。しかし構図がいまいちなので、構図を変更してみました。

一番手前の綿毛に緑色のしずくを乗せて、周りの綿毛は大きくぼかしてみました。密集バージョンの場合はこのようにぼかしてしまった方が良いかもしれないですね。

それから照明ですが、今回は部屋を暗くして、基本パソコンのモニターの明かりだけで撮影しました。そうするとだいたい5秒ぐらいの露光時間が必要となりましたが、その間に1秒ぐらい綿毛の部分だけにLEDの懐中電灯で光を当てています。そうする事で綿毛に少しだけ光を入れる事が出来ます。ライトを当てる時間が長すぎると綿毛の部分が白飛びしてしまったので、何度か撮影してみました。

この写真は中々気に入りましたので、今日はここまでとします!最初の「綿毛としずく」の写真よりはいくらか進歩しましたかね。

反省点と課題

さて今後の反省点と課題ですが、すでに触れたとおり、糊の量をできるだけ少なくするのが課題ですね。多くなると盛り上がって水面が荒くなってしまいますので。私はわりと性格が雑なほうなので、細かい作業があまり得意ではありませんから、これは何度か練習する必要がありそうです。

もしかしたら割と深めのお盆を使用して少し深く水を張る事でその問題を解決する事が出来るかもしれません。私が使用したお盆は縁がほとんどありませんでしたので、すぐに溢れてしまって大変でした・・・。

それから注射器でしずくを作る際はどうやら一発で成功させる必要がありそうです。しずくが綿毛から落ちてしまうと、落ちるときに綿毛が濡れてしまって、綿毛がくっついてしまうんです。そうなるとふさふさ感がなくなってしまい写真には使う事ができないのでまた糊付けからやり直す羽目になります・・。

これは水を張る前に、大きなお盆に3か所ぐらいに分けて綿毛をセッティングしておくと、やり直しの手間が省けますね。私も2回目からはそうしました。

おわりに

今回は水面の反射を利用した「綿毛としずく」の写真撮影に挑戦してみました。

できればしずくの色を3色ぐらいにして、うまく背景のグラデーションと合わせてみたいですが、3つのしずくにピントを合わせた写真をとるためには、3つとも同じようにきれない綿毛を用意する必用がありますし(ぼかしてごまかせないので)、きれいに立てる必要もありそうです。

セッティングがすべてですので、ちょっと練習が必要ですね。

それから浅井美紀さんのこの本は非常に参考になりましたので、しずく写真に挑戦したい方にはおすすめですよ!