自宅で腕時計を撮影する方法を紹介!【物撮り/自宅でライティング】




こんにちは。相変わらずコロナウイルスの影響で外出もままならない日々が続いていますが、そんな中でも言えの中でなんとかカメラを手に取って遊びたい!!

と言う事で、今回は家にある腕時計を撮影しました。この腕時計はすでに壊れており、決して高級時計ではありませんがライティングをいろいろ工夫しながら遊んでみましたので撮影の様子を紹介します!

今回撮影に用意したもの!

撮影に用意した物①
  • 腕時計
  • 黒のアクリル板“60×60㎝”

今回の撮影において特別に準備したのは、この二つだけになります。まずは被写体となる腕時計ですね。高級腕時計といきたいところですが、まあそんなものはないので、家にあった普通の腕時計を使用しました。

そして腕時計の下に以前購入しておいた黒のアクリル板を使用しました。アクリル板を使うと鏡のように被写体を反射させることができますので、今回の狙いはそれです!

いつものセット
  • カメラ
  • レンズ
  • ストロボ2台
  • ラジオスレーブ

あとはいつもの撮影機材として、カメラ、レンズに加えストロボ2台とラジオスレーブを用意しました。ラジオスレーブを使うと2台のストロボを同時に光らせることができるようになります。

カメラはNikonのD750、レンズはNikonのマクロレンズ105㎜f2.8を使用しました!

セッティングの様子

まずは上の写真のようなセッティングから撮影を始めました。メインのストロボを撮影者側から見えて左手前、そしてサブのストロボを右奥に配置してあります。実際にはストロボと中央の被写体の距離はもう少しあります。

何枚か試し撮りをした結果、最終的には上の図のようなセッティングに落ち着きました。

カメラのセッティング

今回もストロボの光を使った撮影となりますので、外部の光の影響を受けないように以下のセッティングから撮影を開始します!

  • ISO100
  • シャッター・スピード 1/125秒
  • :F8からF16ぐらい(ピントの合う範囲を確認しながら調整)

ストロボを使用しての撮影になるのでISOは一番低い100に設定します。それからシャッター・スピードも1/125秒に設定します。

さてこのセッティングでストロボなしで撮影すると写真は真っ暗になります。これで今回も外部からの光の影響を全く受けていないという事なのでカメラのセッティングはこれでオーケーです。後はストロボの光の量をコントロールしていくだけす!!

では撮影に!

まずはストロボなしでとりあえず撮影してみる!

まずはストロボの光なし(窓から入る光だけ)で、腕時計を撮影してみます。だいたいイメージ通りの写真となりました。

腕時計の傷と汚れのせいでそこまできれいではありませんが、新品の時計だったらこれでもインターネットの商品紹介ぐらいには使えそうな感じですね。

ここからストロボを使ってどのように写真が変わるのかいろいろ試してみます。

とりあえず何も考えなしに左斜め前から光を当ててみる!

ストロボを右斜め前から直接当ててみました。光が腕時計の中央部のみにあたっているので、コントラストの高い写真となりました。ちょっと光が強すぎたようなので、文字盤の色と数字の色があんまりよく出ていません。

ここからいろいろ変えていく必要がありそうですね。

立体感を出すために後ろのストロボも使ってみる。

それから立体感をだすために、後ろからもストロボの光を当ててみました。後ろの光の量を調整するために前のストロボは一旦切って撮影してあります。

腕輪の部分に光が当たる事で少し立体感が強調されそうな感じですね。

両方のストロボを使うととこんな感じになります。まあまだ始めたばかりですが、あんまりきれいではないですね・・・。ストロボの光の反射は不自然ですし、時計の枠の傷もやたらと目立ってしまいます。

しばらくこの構図でストロボの位置を微調整しながら、何枚も試し撮りしましたが、うまく行かないので思い切って構図を変えてみる事にしました。そして光を和らげるためにディフューザーとしてコピー用紙を使用してみました。

ディフーザーって何?

ディフーザーとは英語のDefuse(和らげる)という言葉が元になっていますが、写真の場合はカメラの前に取り付けて光を和らげるアイテムの事を言います。ソフトボックスやアンブレラなどがその代表として知られていますが、白い紙や薄い布なんかでも代用可能です。形や厚みによって効果が異なるので自分の好みのものを使いましょう!

構図を変える!さらにディフーザーとしてコピー用紙を使用!

先ほどよりももう少し低い位置から撮影し、さらにディフーザーとしてすぐそばにあったコピー用紙を使用してみました。

おそらくコピー用紙の効果があったようで、光が当たっている部分が少し柔らかくなり、傷があんまり目立たなくなりました!コピー用紙おそるべし

ちなみにコピー用紙を使用したのは単にソフトボックスやアンブレラを用意するのが面倒だったためです・・・。

いかにすぐに片づけられるかというのも結構重要なのです・・(単に面倒くさがり)!

しかし偶然ですが、それが面白い結果を与えてくれるという事に気が付きました。

撮影は毎回ストロボの前に手でA4のコピー用紙をぶら下げるようにして行ったのですが、ストロボの位置は変えていないのに光の当たり方が毎回微妙に違うのです!!

まあ考えてみれば当たり前ではあるんですが、コピー用紙の角度によって、光の当たり方が変わってくるんですね。そして何枚か撮影している間に、そのコツというか違いがわかるようになってきました!

A4コピー用紙の角度をいろいろと変えて撮影!

コピー用紙を横にする

この撮影を行う前にカメラをさらに低くして構図を微調整をしましたが、それと同時にコピー用紙を横向きにして撮影してみました。

上の図のようなセッティングになります。コピー用紙を横向きにすることで、光は沢山遮られ、割と暗めの背景を得ることが出来ます。

背景が黒い写真としてはこれが最終バージョン

コピー用紙の角度を微調整する事で、光が当たる位置を少し変える事が出来ます。何通りも試しましたが、一番気に入ったのが上の写真になります。コピー用紙を横向きにしての撮影ではこれに落ち着きました。

今度はコピー用紙を縦にして撮影!

試しにコピー用紙を縦にして撮影すると、コピー用紙の両脇からストロボの光が漏れるので、角度によってより大きな変化を付ける事が出来ると言う事に気が付きました。

上の図のようにストロボとコピー用紙を割りと並行にして撮影すると、紙の脇から漏れた光の量に差ができて背景にグラデーションを付けることが可能となります。

コピー用紙を縦にして撮影:グラデーション

上の写真では左側の方が光が沢山当たっており、背景にグラデーションが出来ていますね。ここでもう少しコピー用紙を内側に傾けてみましょう!!

そうすると明るい部分が増えて、明るい部分と暗い部分が半々になりました!!さらにコピー用紙を内側に傾けてみましょう!

そうすると・・・

最終的にはこの写真に落ち着きました。

最終的には背景の黒い部分が無くなりました。この時コピー用紙の角度はだいたい下の図のような感じになります。

このようにコピー用紙の角度を変える事で、背景の色合いに様々な変化を付けることが出来ました。この角度で撮影すると、光が沢山漏れるため黒いはずのアクリル板がまるで本当の鏡のように写っていますね。

ただアクリル板の色はあくまで黒ですから、時計の文字盤の色が実物と反射では違うカラーとなっていて面白いなあ、と思いました!

これ以外にもいろいろと試しましたが、最終的にはこの最後の写真に落ち着きました!!

おわりに

私は普段は頭の中で完成した写真をイメージして、それに近付けるように撮影することが多いんですが、今回はコピー用紙の思わぬ効果で、最初にイメージしたのとは全く違った写真に落ち着きました。

コピー用紙の角度だけでもこんなに印象がかわるなんてライティングはまだまだ奥が深いですね。

まだ思うように外出できない日々が続きますから、これからも室内で遊ぶ方法を考えたいです!